脂肪肝の治療

脂肪肝とは

脂肪肝とは、中性脂肪が肝臓の細胞に過剰に蓄積された状態を指します。
また、肝臓に炎症が起きた状態を肝炎といい、その肝炎になる原因のひとつが脂肪肝といわれています。
脂肪肝そのものは比較的良性の病気ですが、肝臓の細胞に中性脂肪がたまりすぎると、肝臓の血液循環が悪くなり、肝機能が低下してしまいます。
それをそのまま放置しておくと、他の要因も加わり脂肪肝炎を発症するのです。
そしてやがて、肝ガンや肝硬変へ進行することもあります。
脂肪肝がある人は、男性の20%以上、女性の10%以上だと推定されています。
肥満傾向のある人では当然、より高い数字となり、飲酒を毎日する人でも、より高い数字となります。
脂質の代謝に影響が出やすい高血糖・糖尿病がある人の方が、当然、より高い数字となります。
脂肪肝の可能性は、肥満傾向で常用飲酒者で、さらに血液検査で中性脂肪が高いと非常に高くなります。

脂肪肝になりやすい人

脂肪肝になりやすい人は、「毎日お酒をたくさん飲む」「甘いものや脂っこいものが好き」「早食い、まとめ食いをする」「運動をしていない」「塩分を取りすぎている」といった人です。
以前は、脂肪肝から脂肪肝→肝硬変→炎肝ガンへと進行するのは、お酒を飲む人が殆どだと考えられていました。
しかし、ここ10年ほどでお酒をあまり飲まない人でも、お酒を飲む人同様の経過をたどる「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」を発症する人が増えています。
現在国内に非アルコール性脂肪肝の人は、1000万人くらいいると推定されています。
そのうちの約1割が非アルコール性脂肪肝炎に移行するとされています。
非アルコール性脂肪肝炎は、自覚症状がないので気がつかないまま進行してしまうことがあります。
単なる脂肪肝として、見逃されてしまうこともあるので要注意です。
非アルコール性脂肪肝は40?50歳代前半に多く、非アルコール性脂肪肝炎は50歳代後半に多くみられます。

脂肪肝の経過の例と原因

肥満、糖尿病、高血圧、高肪血症などの生活習慣病が、非アルコール性脂肪肝炎の発症の最大の要因とされています。
生活習慣病があると、それを下地として、脂肪肝が起きます。
脂肪肝は進行しなければ、脂肪肝自体がすぐに健康上の問題になるわけではありません。
約10%の人が、脂肪肝に第2の因子が加わり、肝臓に炎症が起きると、肝炎に進行します。
脂肪肝に加わる第2の因子としてあげられるのが、脂質が過剰に酸化されて起こる「酸化ストレス」や、「サイトカイン」と呼ばれる、内蔵脂肪細胞から分泌されて炎症を増幅させる物質などです。
脂肪肝の患者さんの約3?4割は、鉄が肝臓に過剰に蓄積されていて、それが肝臓の炎症に結びつき脂肪肝炎になる場合もあります。
脂肪肝炎になった人の約30%が、肝硬変と進行します。
肝硬変になり、徐々に肝臓の機能が低下していくと肝ガンに進行することもあります。

脂肪肝の検査

健康診断で脂肪肝を疑われるなどして、消化器科を受診すると、生活習慣病の有無や、飲酒の習慣などを問診で聞かれます。
肥満の有無についても、内臓脂肪型肥満があると、脂肪肝炎を発症する可能性が高いとされているため確認されます。
問診の後に、「検査」や「血液検査」で、脂肪肝の有無や肝炎の可能性を調べます。
超音波検査では、脂肪肝かどうかを調べますが、これだけでは脂肪肝と脂肪肝炎を区別するのは困難です。
血液検査では、「血小板数」や「ALT(GPT)」や「AST(GOT)
」を調べます。
ALTやASTの値が標準値よりも高いと、脂肪肝や肝炎の可能性があります。
また、血小板数が少ないと、肝炎などで肝臓の繊維化が進んでいる可能性があります。
肝臓への鉄の蓄積の状態をみるために、「血清フェリチン」を調べる場合もあります。

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